炭鉱讃歌

ほかの炭鉱に成功するものがあるのに、この炭鉱ばかりが失敗する道理はない

メーカーeggertspiele
発売年2013年
作者M Kiesling, W Kramer
プレイ人数2-4人用
対象年齢10歳以上

ゲーム概要

エッセン炭鉱で石炭を掘る

ラマーとキースリングの共作でペガサス&エッガートから発表された炭鉱掘りゲームです。ドイツ語版は「幸運を!(Glück Auf)」、英語版は「石炭王(Coal Baron)」そして日本語版は「炭坑讃歌」とタイトルがかなりばらけました。ゲームは昔のエッセン(ナントカ炭鉱というのが本当にあり、観光地となっているようです)の炭鉱がテーマ。ゲームの基本は石炭の組み合わせが書かれた注文書通りに自分の炭鉱を掘り進め、対応する石炭を集めて出荷するという流れ。

基本はアクションを労働者駒で買っていく

ームは大きく分けて3つのラウンドに分かれていて、次第に得点計算の範囲が拡大していくようになっています。最初は掘り出した石炭の色だけが得点計算の対象ですが、その後は出荷した方法(トラック、鉄道など)や掘り進めた坑道が得点計算の対象となっていきます。それぞれの項目で1位2位に得点が分配されるので、直近の得点を確保しつつ、未来の展望を描いておく必要があります。ただ、プレイ人数と比べてそれぞれの得点要素における種類が多い(概ね4種類ある)ので、あまりバッティングはしないかもしれません。最後は坑道のバランスや完了した注文書自体の得点が加算され、最も得点の多い人が勝ちます。4人でプレイしても60分程度で終わるまとめ方は流石のコンビです。

全部で12個ある得点の要素、次第に適用が増えていく

全体的に暗い雰囲気のテーマ、コンポーネントは…

産業時代の炭鉱がテーマであることから全体的な色使いは土色で、当然のようにゲーム全体が暗い雰囲気に満ちています。しかし、地味な色合いとは関係なくゲームは面白いので一度はプレイすべきです。なお、個人ボードとして割り当てられる炭鉱には、タイルの厚さを利用したエレベータなど面白いギミックも見られます。紙幣はもう少しなんとかならないかなぁという出来なので、木製コインなど用意すると良いでしょう。良く言えばテーマに合わせた無骨なアートワークです。左右に掘り進める炭坑は、最終得点時に枚数のバランスがとれていないと失点というバランス感覚を求める制約付き。

炭坑の個人ボード、タイル厚をガイドにしてエレベーターが動く

クラマーらしさ全開の石炭掘り出しアクション、そして特筆すべき点

ゲームでは手番順に1つずつアクションを選択していきます。15個ほど保有している自分の労働者駒を該当のマスに配置することでアクションを選択していくのですが、誰かが実施したアクションのコストは今置かれている労働者駒+1個のコストがかかります。この部分が、筆者がこのゲームで的に最も特筆すべき点で、アクションの競り上げのシステムを非常に分かりやすくシンプルにまとめていると思います。流石クラキー作品です。面白味を感じるのは、ラウンドごとの出荷までの道筋を描いて、限りある労働者駒で他者(もしくは自分)の競り上げを計算にいれながら優先順位を決定してアクションを実行していくというところです。3ラウンド先までの得点要素に特化できるような長期計画まで立てられたらもっと楽しくなります。

今置かれている労働者+1駒必要

アクションのうちの1つに、炭鉱から石炭を掘り出すアクションというものがあります。これは「4〜10アクションを購入して自分のエレベータで石炭を掘り出す」というものなのですが、大賞受賞作のトーレスに代表されるような実にクラマーくさいシステムだと思います。この部分のシステムを筆頭に、少しパズルライクなプレイ感が際立っているゲームです。その分、計画通りに事が運ぶととても気持ちいいです。

注文書に指定の石炭を積んで行く


プレイ記

じゃむたん会とドゥーム評議会で一度ずつ、どちらも4人プレイで遊んでみた。

スタートプレイヤーはランダムだけど、アクションが絶対最安値で選べるので大分有利かも。その分、最初の注文書を手番と逆順に貰えるのだけれど、5枚表向けられた注文書の運次第で後手番にはきつい展開があり得るかもしれない。

掘り進める炭坑のタイルや注文書は結構な枚数表向けられているのに加えてギャンブルで山札からめくることもできるので、大分ユルい印象。

どちらのプレイでも思い通りの炭坑を掘り進めることに成功。やっぱり締め付けはそれ程キツくない。ただ、出荷方法ひとつとってみても、機関車と手押し車では1位を取った時の得点が倍以上違うので、ある程度王道を、そして誰かと誰かが接戦になった時に悠然と競争のない要素へ…という駆け引きが必要な感じのプレイ感。

じゃむたん会のほうでは、エレベータアクションなんかは完全に性善説で進み、各自のアクションは各自で進めてゲームはあっという間に終了。

ドゥームの面々は流石に監視の目がキツかった。勝ちにどん欲なタムラさん、視てないようで視てる永峰和訳神など。

プレイ時間:どちらも60分(4人)



総評

Bronze

次第に増えていく得点の要素の中で「どの石炭を多く出荷しているのか」とか「どの輸送手段を多用しているのか」など他人の動きを気にすべき点が多々あります。基本的には王道の得点ルートを意識しながら序盤に自分の進む道を決定し、そして一旦自分の方向性が定まってしまうととてもパズルライクなゲームに変貌するのですが、上記の点からそれでもインタラクションは多くあると思います。信頼関係があれば掘り出しアクションなどは各自で消化してもらって手番を早く回せるので、ゲームは公称よりも短くなったりしました(公称60〜75分)。

ピック&デリバーとセットコレクションに早い者勝ちアクション選択のスパイスを加えてしかも60分で終わるとなれば、中量級のユーロゲームとして申し分ない出来です。ただ、ちょっと全体的に印象が暗いような気がするので手にとられる事が少ないかもしれません。しかし、硬派のユーロゲーマーにオススメのゲームですので、一度は遊んでみて欲しいです。

購入先情報

2022年、再販の情報があります。

Bronze
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The Board Game Laboratory – Rebooted!!
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