サグラダ

Bronze

すべての建築にはヒビがある。すべての人間に罪があるように。
大切なのはこれを致命傷にしないことだ。

アントニ ガウディ
メーカーFloodgate Games
発売年2017年
作者Adrian Adamescu他
プレイ人数1-4人用
対象年齢14歳以上

ゲーム概要

インスタ映え鉄板の透明ダイス配置

インスタ映え鉄板でお馴染み、たくさんのカラフルなダイスを使ってサグラダファミリアのステンドグラスを作るゲーム「サグラダ」の紹介です。ダイス配置のパズル的な要素にかなり頭を使う、ソリッドなテイストのゲームです。

ラウンドの開始時にプレイヤー人数に応じたダイスを袋から取り出して振り、手番の順に1つずダイスを選択して自分のステンドグラスにはめ込んでいきます。手番はラウンドごとに2回あり、計10ラウンドでゲームは終了します。手番の順番はカタン方式で、ダイスを振ったプレイヤーから始めて時計回りに1度ずつ手番を実行し、最後の(ダイスを振ったプレイヤーの右隣の)プレイヤーまで全員が1手番ずつ実行したら、最後のプレイヤーから2回目の手番を反時計回りに実行してきます。配置出来ない、したくない場合には、パスも可能です。

ラウンドの概要(全10ラウンドで終了)

① 袋からダイスを取り出す(プレイヤー人数×2+1個)
② 取り出したダイスをすべて振る
③ ダイスを振ったプレイヤーから始めて時計回りにダイスを1つずつ取って自分のボードに配置(パス可)
④ ③でダイスを最後に取ったプレイヤーから始めて反時計回りにダイスを1つずつ取って自分のボードに配置(パス可)
⑤ 残ったダイスはラウンドボードのそのラウンドの場所に出目を変えないように置いておく

手順⑤の余ったダイスの処理について、説明書が一部不明瞭なので追記します:余ったダイスはすべて出目を変えずにラウンドボードのそのラウンドのマス付近に置いておいておきます。どれか1つのダイスを選択したりはしません。他のラウンドのマスにはみ出して置くこともありません。

この手順に従うことで、各ラウンド必ずダイスが1つ以上余るわけです。これをラウンドボードに置いておき、ラウンドの進行と、後程説明する「道具」の使用に役立てます。

ダイスを配置していく自分のステンドグラスには、指針となるプレートをゲーム開始時に差し込んでおきます。右下に難易度を表すドットが記載されているので、参考にしながら、ランダムに配られる4パターンの中から1つ選んで差し込みましょう。

次第にキツくなるダイス配置、ご利用は計画的に・・

さて、肝心なダイスの配置ルールです。ダイスは縦横斜めのいずれかにこれまでに配置した他のダイスがある場所にしか置けません。また、縦横に同じ色または同じ出目のダイスがある場所には置けません。さらに、ステンドグラスに挿入したプレートが示す色と出目に従う必要があります。なお、最初の1個目のダイスはステンドグラスの外周(14箇所)のうちのどこかに置きます。

ダイス配置ルール

以下の条件を満たす場所に配置できる:
・縦横斜めのいずれかにこれまでに配置した他のダイスがある
・縦横に同じ色または同じ出目のダイスがない
・プレートの色または出目と整合している(白は制限なし)

なお、手番時には、選んだプレートの難易度によってゲーム開始時に配られる恩寵トークンを使用して「道具」を使うことができます。道具を使うと、ダイスを振り直せたり、ラウンドボードに置いてあるダイスの色などに対応して既に自分のボードに配置済のダイスを移動させたりすることができます。道具の使用コストは誰かが使う度に上昇していくので、使うなら早目に使いたいですが、自分のステンドグラスが完成に近づくほどその効果も高まるので、いつ使うか(又は使わないか)のジレンマが発生します。

必要な恩寵トークンはすでに置かれているトークン+1個

少し面倒な得点計算、アプリが欲しい

以上のルールに従ってダイスを配置していき、10ラウンド終了時に得点計算します。

得点計算では、ゲーム開始時に配られている個人目標カード(特定の色のダイスの出目の合計)と公開されている目標カード(色のセットコレクションなど)に従って得点を集計し、最後に使用しなかった恩寵トークン1つにつきプラス1点、ダイスを配置出来なかったマス1つにつきマイナス1点を計上します。

得点計算

・個人目標カード
・公開目標カード(3枚)
・使用しなかった恩寵トークン:1つにつきプラス1点
・自分のステンドグラスの空きマス:1つにつきマイナス1点

これらを合計し、最も得点を獲得したプレイヤーが勝利します。
得点計算は少し大変です。まずは行や列のセットコレクション(配置が関係ある)を集計し、その後(配置の関係ない)個人目標などを集計していくと良いと思います。スマホのカメラで簡単に集計できるとよかったですね。

1人用のソリティアルールも用意されています。



プレイ記

AMIと2人プレイ。
2人でも3人でもそれほど感覚は変わらないはずだが、ダウンタイムが短い分2人プレイに分がありそう。

恩寵トークンを沢山もらえるので今回は難易度高め(5)のプレートをチョイス。左下から配置を始めて、配置が難しければ左上の白い方に避難を求める作戦。個人目標は紫ダイスの出目合計、全体目標はダイスの出目のセットコレクションに偏った。ちなみにAMIは難易度の低い3を選んでいる。

ゲームの準備の順番の問題だが、準備段階のどの時点でプレートを選ぶのかイマイチ明確でないのが気になった。今回は、個人目標と公開目標が決まってからゆっくりプレートを選んでみた。その方がプレートの選択に意味が生まれそうだから。

2人プレイなので袋から出すダイスの数が少なく、なかなか狙いの紫がこない。仕方なく手なりでダイスを埋めていくと、避難場所のはずの白い部分がほとんど埋まってしまった。しかも、一番下の段などはすでに初手で黄色の1を配置してしまっており、セットコレクション失敗が確定してしまっている。基本的には前述の3つのルールに従って配置するだけなのが、そこにセットコレクションの要素が加わるとかなり頭を悩ませないといけない。そして気づけばセットコレクションの機会を失っているという体たらくである。

実はこの時、結構プレートの難易度に差があると感じていた。難易度5と難易度3では配置の自由度が異なっている。最初のうちはそこまでの差はないのだが、難易度5を選んでしまったCOQは、ゲームが進むに従って配置がとても苦しくなってくる。一方AMIは、悠々と配置をしながらこちらが欲しいダイスをかすめ取っていく。

AMI
AMI

別に意地悪しているわけじゃないのよ?

してるやんけ。この辺りの、待ちに待ったダイスでた!手番順のアヤで先に取れた!取られた!というのがわかりやすい面白ポイントである。もう一歩進むと、手番順を考慮しながら「こちらから先にとっておけば第二候補のこちらも取れるはず」という思惑を実現していくことにも面白みがあるが、プレイ人数が増えると難しそう。


そうなると、難易度の高いプレートを選択した者の強みは道具を使う恩寵トークンの数で上回っているところ。今回の道具は、取ったダイスの出目を±1できるものとラウンドボードにあるダイスと交換できるもの(配置済みのダイスを移動できるものもあるが、あまり有用でない)。これを早目に駆使して配置の難易度を克服していくしかない。

しかし、それでも次第に置けるダイスの幅がかなり狭まってきて、遂にはパスを連発する羽目になる。そもそも、恩寵トークンは最後まで持っていれば1つ1点なるのに、最終的に空いているマスはマイナス1点なので、恩寵トークンを幾つも消費してまで道具を使って1マスを埋める意味があまりない。となると、道具は公開目標の達成に使うべきだがここまでくると最早1つや2つのダイスを動かした程度では劇的な改善が望めない。結果、二人ともウンウンと唸りながら自分のボードに集中する時間が続く。

そして10ラウンド終了。最終系は確かに映える。

結果は1点差でCOQの勝利。
続けてもう1戦してみたが、あまりプレイ感は変わらなかった。

プレイ時間30分



総評

Bronze

かなりソリッドなテイストのダイス配置ゲームです。最初はなんてことないけれど、ダイス配置が進むにつれて重みを増してくるダイス配置ルールの下で、なんとかダイスをはめ込んでいく達成感と計画の成就を楽しむ感じ。ただし、1ラウンドに獲得できるダイスは2個なので、長期計画というよりは手なりになってしまうかも。それだけのゲームで終わらないように、道具カードで戦略の幅を持たせているところは評価できるけれど、道具カードの効果と得られる勝利点のバランスがあんまり良くないように感じた。シンプルなルールで頭を悩ませるというユーロゲームの基本はおさえていると思う。

もう一つ難点は、最後の得点計算が面倒なところ。そのままでは計算不能であるので並び替えて得点計算をしなくてはならないけど、列や行のセットコレクションがあるので無闇に場所を動かせない。その部分の集計が終わった後も、ダイスのサイズが小さいので大人の手で並べ替えたりしていると出目が変わってしまいそう。スマホと連動させて得点計算をしてくれる仕組みがあればよかったと思う(今からでもできると思う)。拡張セットがいくつも発売されているようなので、今からでも是非実装してほしい。

ダイスの獲得がロチェスタードラフト(公開されているものをピックアップしていくドラフト)なので、欲しいダイスが手に入るかどうかのドキドキ感や相手の邪魔という選択肢が発生し、ダイスを取る順番の戦略性というものが必要になるので、ソリティアルールよりは2人か3人で遊んだほうが面白そう。

透明なダイスを並べた様をステンドグラスに見立てたテーマの被せ方は見事で、思惑通りにインスタ映え抜群なゲームだと思う。見栄えで評判が良くなっている部分もありそう。でも、実際に触ってみると、実はダイスのサイズがかなり小さいので少しがっかりした。コスト面を考慮すれば仕方のないことと理解できるけれど、ダイスのサイズがもう少し大きかったら満足感はもっと高かったかもしれない。

カードには多少言語依存があります。シールを貼って遊べないことはないですが、手に入るなら日本語版がおすすめ。

ヘックメックのダイスとの大きさ比較


購入先情報

サグラダ

サグラダ拡張 Passion

駿河屋(日本語版)

ハードタイプカードスリーブ

Bronze
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