
出典:ボードゲームギーク
1962年 ドイツ生まれ
重厚でインタラクティブなゲームデザインに定評のあるゲルツ。彼の好む「ロンデル」はあまりにも有名。シンプルながらも奥深い戦略性と、歴史や経済への深い造詣が感じられる作品が多い。
マック・ゲルツの重厚なゲームデザインの秘密
このページでは、独特なゲームデザインで多くのファンを魅了するマック・ゲルツに焦点を当て、その魅力を徹底的に解き明かしていこう。
ゲルツといえば、特徴的な「ロンデル」が有名だが、彼のゲームはそれだけではない。英語やドイツ語の情報源も参考に、ゲルツのゲームの特徴、代表作、他のデザイナーとの比較、そして彼のデザイン哲学にまで迫ってみよう。
マック・ゲルツの人物像
マック・ゲルツは1962年生まれのドイツ人ボードゲームデザイナーである。本名はヴァルター・M・ゲルツといい、ハンブルク市の経済省でエコノミストとして勤務する傍ら、ゲームデザインを行っているという。2005年からボードゲームのデザインを始め、今日ではユーロゲーム界で確固たる地位を築いている。
ゲルツ作品の魅力
ゲルツのゲームには、共通してみられるいくつかの特徴がある。
- ロンデル:
- 円状に配置されたアクションスペースを順番に選択していくロンデルは、彼のゲームを特徴づける最も重要な要素だろう。このシステムにより、プレイヤーは常に次の手番を見据え、戦略的な思考を求められる。
- シンプルなルールと奥深い戦略性:
- ゲルツのゲームは、比較的シンプルなルールで構成されているものが多い。しかし、そのシンプルなルールの中に、奥深い戦略性が秘められているのが特徴だ。
- 短い手番とテンポの良いゲーム展開:
- プレイヤーの手番が短く、ゲーム全体がテンポ良く進むようにデザインされている。待ち時間が少なく、常にゲームに集中できる点は、ゲルツ作品の大きな魅力といえるだろう。
- 歴史や経済をテーマにした作品:
- 古代文明から近現代まで、様々な時代の歴史や経済をテーマにしたゲームが多い。ゲームを通して、当時の社会や経済の仕組みを体感できるような、教育的な側面も持ち合わせている。
- ゲームの長さを調整する仕組み:
- 各ゲームにプレイ時間が長くなりすぎないような調整を行う仕組みが組み込まれており、プレイヤーが集中して楽しめるような工夫がされている。
代表作

- コンコルディア:
- 古代ローマ帝国を舞台にした経済ゲーム。シンプルなルールながら、奥深い戦略性が楽しめる。
- インペリアル:
- 第一次世界大戦前のヨーロッパを舞台にした投資ゲーム。株式の売買や軍事力の増強など、多様な要素が絡み合う。
- ナビゲーター(ナヴェガドール):
- 大航海時代をテーマにしたゲーム。探検、交易、植民地化など、当時の探検家の活動を体験できる。
- アンティケ:
- 古代文明をテーマにしたゲーム。ロンデルシステムが初めて採用された作品。
他のデザイナーとの比較
ライナー・クニツィア氏やシュテファン・フェルト氏など、他の著名なユーロゲームデザイナーと比較すると、ゲルツ氏は多作ではないものの、シンプルながらも奥深い戦略性と、歴史や経済への深い造詣が感じられる作品が多いといえるだろう。
ゲルツのデザイン哲学
ゲルツは、ゲームデザインにおいて以下の点を重視しているという。
- ゲームをプレイする楽しさ
- シンプルなルール
- 短い手番
- 自然な形のプレイヤー間のインタラクション
- 運よりも実力
これらの要素が、彼のゲームを魅力的なものにしている。
まとめ
マック・ゲルツのゲームは、ロンデル、シンプルなルールと奥深い戦略性、歴史や経済をテーマにした作品などが特徴である。初心者から上級者まで、幅広い層のゲーマーにおすすめできる作品ばかりなので、ぜひ一度プレイしてみてほしい。
ゲルツは、チーム戦を取り入れたゲームや、よりインタラクティブなゲームのデザインにも興味を持っているという。今後の彼の活躍にも注目していきたい。
<The Board Game Laboratoryおすすめゲーム>