ダブルエージェント

Short Review

バトルラインは偉大だった

メーカーMatagot
発売年2005年
作者Bruno Faidutti
プレイ人数2人用
対象年齢9歳以上

ゲーム概要

元雑誌の付録

B.フェイドゥッティの「ダブルエージェント」です。このゲームは、元々フランスの雑誌付録として世に出たものをパッケージ化して販売したゲームらしいです。中々綺麗なアートワークに、カッコ良い見開き式の箱。内容物は、カード以外にボードとトークン等。トークンへの印刷は少し雑。

プレイヤーはスパイを操り、重要書類を獲得しようとします。しかし、立ち並ぶスパイ達は全員、両国を股に掛ける2重スパイなのです。彼らの忠誠心を予想/操作し、重要書類をこちら側へ持ち帰らせるのがゲームの目的です。少しバトルラインに似ています。

対戦する2人の間にボードを置く

ゲーム開始時、各プレイヤーは、彼らの忠誠心を表すトークンを秘密裏に並べます。その後、お互い同じセットの山札から手札を5枚引いてゲームスタート。カードには、書類カード(0〜7ポイント)と特殊カード(こちらにもポイント有り)があり、手番では裏向きにスパイの列に配置するか、特殊カードを特殊カードとしてプレイするかの2択のうち1つを選択します。

特殊効果には、忠誠心のトークンを入れ替えたり、相手の置いたカードを見たりという効果があります。この効果を使用するためにプレイしてもいいし、単に書類としてプレイしても良いところがミソ(トワイライトストラグルのようなカードドリブンゲーム方式)。強力な効果のカードはポイントも高いです。こうして、いずれかのスパイの前に置かれたカードが4枚に達したら、忠誠心をオープンにしてその前に並べられたカードを獲得できる陣営を決定します。

特殊カードを裏向きにプレイできるのは各スパイ1枚まで。最終的に獲得したカードに書かれたポイントの多い陣営が勝利します。

書類カードの裏面には、それぞれのポイントが書かれており、特殊カードには「?」が書かれています。これらを参考にしながら、相手の狙いを読むわけです。0ポイントと7ポイントのカードのみ、裏面が「0/7」とどちらを出したのかわからないようになっています。

総評

地雷枠。やらせようとしていることは解ります。…が、うまく機能しているとは言えないと思います。書類カードの裏にはポイントがくっきりと書かれていますし、はっきり言って裏向きにプレイする意味が殆どありません。用意された特殊カードも、手札にあるかどうかが多大に運に左右されるのに加えて、魅力的な効果が殆どありません。結局、自分の入れ込んでいるスパイに書類カードとしてプレイすることが多くなります。忠誠心公開のトリガーも、列の合計カード枚数なのでじっくりとかまえることも出来ません(証明で勝負を決することのできるバトルラインは偉大でした)。雑誌の付録のまま終わった方が幸福だったのではないでしょうか。ゴールデンラズベリー賞狙い。

購入先情報

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