マナマナ

発売年2022年
作者Peter Jürgensen
プレイ人数3-4人用
対象年齢8歳以上

ゲーム概要

マウイで神秘の力を集めるセットコレクション

「この時代に、こんなにシンプルなセットコレクションゲームが発売されるんだ!しかも老舗のツォッホから!」もはや伝えたいことはこの1行で伝えきってしまったような気がする『マナマナ』です。輸入元が添付している日本語ルールブックでは割愛されているようですが、ハワイのマウイで部族のカードを集めて得点するカードゲームです。マナマナとは、多分ハワイのManaのことで、超神秘的な力のようなものを表しています。黒い駒がマナを表しており、これをたくさん集めることが目的です。

超シンプルなカード集め

カードはマウイの部族のシンボルを模した6種類各12枚で、これを共通の場から獲得して手札にしていきます。手札上限は10枚で、1枚獲得は無料ですが、それ以上は1枚増えるごとにマナと呼ばれる黒い駒を支払わなければなりません(1マナ=1勝利点)。すなわち、一度に複数のカードを手に入れるには、勝利点を支払わないといけないということです。最初はマナを所有していないので、淡々と1枚ずつ獲得していく序盤が常です。

どこにでも出せるけど溜まるまで出せない

手札に集めたカードをプレイすることで、勝利点(=マナ)を獲得していきます。カードは、自分の前にも他のプレイヤーの前にも出すことができます。しかし、自分の前にはこれまで出したことのない色しか出せず、他のプレイヤーの前には既に出されている色のカードしか出せません。そして、カードは各自の前に各色6枚までしか出せません。

変則的なマナ報酬

そして、カードをプレイした時に貰えるマナはプレイ後の枚数により変則的に推移します。1〜3枚目までは2マナ程度と低いですが、6枚目をプレイしたプレイヤーには6点が与えられます。つまり、誰かの前に5枚の黒のカードがあり、そこに黒を1枚プレイしたプレイヤーはたった1枚のカードで6マナ獲得できるということです。

他人に利させないようにプレイしたい!

一枚でも自分の前にプレイしてしまった色は、以降自分では(自分の場には)プレイすることができず、他人の餌食になってしまうということです。したがって、できるだけ6枚のカードを貯めてプレイしたいところですが、カードを効率的に貯めるにはマナを使用して複数枚のカードを獲得する必要があるし、そもそも各色12枚しかないし…というジレンマがあります。

相手の6枚目に出せれば最も得点が高い

得点は自分のカードとマナ

6枚出すとそれ以上出せなくなる

山札の底付近にある目印のカードが捲られたらゲーム終了。最終的な得点は自分の前にプレイされたカードの枚数と所有しているマナの合計値です。誰かがカードをプレイしてくれれば、一応自分の得点にも加算されるわけですね。この少し変わったセットコレクションのゲームで、どのようにプレイすれば勝つことができるのか、わかりますか?

総評

Bronze

ルールはシンプルですが、カードプレイとセットコレクションによる得点にひねりが加えられており、少し変わったゲームに仕上がっています。シブいゲームです。すごくロジカルなルールなのですが、勝ち方がわからないゲームでもあると思います。基本的には6枚のカードを自分の前に出せるのが一番効率的だとは思いますが、そればかり狙っているとひたすらカードを取るシュールなゲームになってしまいますし、ゲーム終了も近づいてきます。誰かが苦し紛れにプレイしたカードへの便乗を狙うと良いでしょう。

作者は普段デジタルゲームに関わっているようです。このようなシブいゲームをツォッホが2022年に発売すること自体が奇跡です。これからもツォッホから目が離せません。

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