Short Review
狂気の沙汰
メーカー | Quantuum Magic |
発売年 | 2014年 |
作者 | Douwe van Domselaar |
プレイ人数 | 2-3人用 |
対象年齢 | 8歳以上 |
ゲーム概要
販売されていたこと自体が狂気としか思えないゲーム
オランダのメーカーから発売されていた「恐怖の歯医者」カードゲームです。もはや、弁護士と並んで日本の高学歴ワーキングプアの代表格に成長したデンティスト(歯科医)ですが、彼らがそのストレス発散のため、如何に患者に苦痛を与えられるかを競うという狂気に満ちたゲームです。
デザイナーズノートによると、このゲームは作者の家でファミリーゲームとして誕生したらしいです(いったいどんな家だ!)。その評判が高じて発売に至ったようです(狂気!)。
ゲームのメカニクスは「自分の前に患者に苦痛を与えるカードを所定枚数出して得点していく」というセットコレクション系となっています。クソ狂気なことに、このセットコレクションは一度に1種類ずつしか作れず、しかも手札から出せるのは1手番に1枚までです(クソ狂気!)。
悲鳴マストフォロー
山札から補充したカードに今自分がセットコレクションしているカードがあれば、次の手番で自動的に出していく。ただそれだけ。なんて退屈な歯医者なのでしょう!しかし安心して下さい。2枚目以降に出すカードは、そこに書かれた悲鳴を上げながらださなければいけませんし、これを忘れるとカード没収のペナルティがあります。緊張感をもって遊べる素晴らしいルールです(Oh my 狂気!)。
その他、特殊カード(消毒してない器具を使ったので患者の痛みUP!とか)で得点を増減させたり、何の前触れもなく他人のセットコレクションをまるごと奪えたりします。すなわち、患者ではなくプレイヤーに苦痛を与えるカードがふんだんに用意されています。得点を4倍!など凄まじいバランスのカードも勿論あります。ちなみに、ゲームは山札をリシャッフルしてコレクションするカードがなくなるまで延々と続きます(狂気!)。
そういえば、隣人は歯科医の家族なので一緒に遊ぼうと誘ってみようか(狂気!)。
総評
人類は進化し、ついにオートメーションカードシステムを手に入れた
人類は進化し、オートメーションに頼る世界はカードゲームにもその影響を与えました。出せればだす、出せなければださない。プレイヤーすら必要としない近未来のオートメーションシステムです。
このような革新的なシステムを現代の感性で評価することは困難です。従ってこのゲームの肝は、カードを出す時の悲鳴や超絶攻撃的なカードに見出さなくてはならないでしょう。現在の限られた知見で測ることはできないゲームであることをゆめゆめ忘れないでください。
それでも、悲鳴を忘れちゃったらどうしよう!というゲームを楽しむ事に余念のないそこのあなた!!まったくもって大丈夫です。カードを出す際に悲鳴を忘れることはありえませんのでご安心ください。そもそもこのゲームを遊ぶこと自体がものすごく苦痛だからです。
悪球打ちのドゥーム評議会でも無事途中終了が可決されました。しかし、購入をためらってはいけません。毎日美味しいゲームばかり遊んでいたら舌が麻痺してしまいます。これをあなたのコレクションに加えることで初めて、あなたのゲームライフは真の狂気へとその一歩を踏み出すことでしょう。
購入先情報
勿論、もう手に入りません(狂気!)