キリンさんが好きです、でもゾウさんはもっと好きです
メーカー | Face2Face Games |
発売年 | 2007年 |
作者 | Reiner Knizia |
プレイ人数 | 2-6人用 |
対象年齢 | 7歳以上 |
ゲーム概要
豪華なコンポーネントで遊ぶクニチーの名作
クニチーの『チーキーモンキー』です。テーマを変えて「ファミリーインク」や「No Mercy!」としてもリメイクされています。本作でのゲームの目的は、動物チップを沢山集めることです。
筆者が所有しているF2F games版の付属品は、説明書、動物チップ、布袋そして動物タイルです。動物チップは非常に良くできており、感触が実に良く、本物のポーカーチップのような質感です。
さて、ゲームの準備では動物タイルをテーブルの中央にならべ、全ての動物チップを布袋に入れます。これで準備は完了。とても簡単です。動物チップは全部で8種類あり、それぞれ枚数が違います。各チップの枚数は、動物タイルに書かれた数字と同じです。すなわち、サルが10枚で最も多く、象が3枚で最も少ないことになります。
勝負は己のヒキのみだ!
手番では、袋の中から動物チップをひいていきます。ひいた動物チップは一時的に自分の前に置きます。この動物チップを、まずはこの手番でひいた、他のチップと比べます。もしもこの手番で既に同じチップをひいていたら、ドボン。この手番で得た全てのチップを袋に戻して手番は終了します。
ひいたチップがこの手番で初めてひくチップだったなら、他人の所有するチップと比べます。各自はチップを重ねて1つの山にしています。従って、比べるのは一番上に見えているチップです。もしも、今ひいたチップと同じチップを一番上に重ねているプレイヤーがいた場合、問答無用にそのチップを奪う事が出来ます。しかも、その下にも同じチップがあったなら、そのチップも奪ってこれます。
ここで決断、再びチップをひくのか、ここでやめるか。やめた場合は、この手番でひいたチップと奪ったチップを好きな順番に重ねて自分のものとします。再びひく場合は、この手番でひいたチップと比べるところから。ドボンになれば奪ったチップも全て失ってしまいます。ただし、以下のルールの例外を適用します。
群れが一番上にいると、一気に奪われてしまう危険があるので、解決策が用意されているわけです。また、枚数の少ないチップで防御されているとなかなかチップを奪うことができませんが、サルとすり替える事により、この牙城も崩す期待が持てるわけです。
こうして、袋の中身が全て無くなったらゲーム終了です。各動物につき、最も沢山のチップを獲得したプレイヤーが動物タイルを獲得します。動物チップを1枚1点として計算し、動物タイルに書かれた数字を足した点数が総得点となり、最も多く得点したプレイヤーが勝利します。
プレイ記
JJ、カジ、ナカ、ヒロシと5人プレイ。
早速ゲームスタート。ルールを解説すると、ヘックメックに似てますねとヒロシが言う。作者は同じだし、重ねて守るというルールが似ているかも。で、記念すべき動物チップ1枚目は… キリン。キリンも象、セイウチ(?)に続く貴重なチップであるが、お決まりの台詞にのって2枚目をひき、場を盛り上げるナカ。
キリンさんが好きです。でも象さんがもっと好きです!
が、象さんからは好かれず。いくら象さんを呼んでも出てくるのは一般ピーポー、ノーマル動物。これをみて、嫌が上にも周りは自分がひきたくてうずうずしてくる。俺にひかせてみろ、と言わんばかりに。
結局、ナカは象さんに会えずにドボン。続くプレイヤー達も、象を呼びこもうとしたり、欲張り過ぎたりして次々に失敗。これ、終わるんですか?という疑問が挙がる。終わるさ、、欲張らなければ。
ここで、ついにカジが1枚目に象をひく。ほとんどの動物チップが未だ袋の中にある状況で、全体で3枚しかない象。当然、すぐに次のチップをひきながらカジが叫ぶ、
安心と信頼のゾウッ!
ひいたチップをテーブルに置き、すぐに布袋に手を突っ込むカジ。しかし、なんと2枚目も象!
えーーッ!!
ひょっとこみたいな顔で自分のミラクルに混乱するカジ。このゲームは、あり得ない展開が起こるほど笑い声が大きくなる。
次第に、コツがわかってきた面々は手持ちのチップを増やしていく。こうなると、袋の中身も予想し易くなってくるので、飛躍的にゲームは終了に向かっていく。
結局、人生で冒険する時期がとっくに過ぎた一番年上(大して違わないけど)のCOQが堅実にチップを獲得して勝利。動物タイルを6枚も獲得しての完全勝利であった。
プレイ時間30分
総評
Bronze
多人数でプレイすれば盛り上がり必至のパーティゲームです。ルールが比較的単純なので、家族や親戚の集まり等で小さな子供を混ぜてプレイすることもできるでしょう。チップを奪われると泣く子もいるので注意が必要ですが。
確かに、チップを重ねてその下のチップを守るというルールはヘックメックとそっくりです。ただし、チップの獲得方法がまったく違います。ヘックメックではサイコロの出目をキープし、巧みに高見を目指すのに対し、こちらは袋からチップをひくという単純さ。前述のとおりパーティゲームとしてプレイする場合、このくらいルールが単純なほうが汎用性がありそうです。
3人などの少人数でもプレイしたことがありますが、5人プレイのほうが色々な展開、逆転の要素があり面白いと思いました。
このゲームも6人まで楽しめるので、人が集まった時に重宝するゲームです。現在は日本語版や別のテーマでリメイクされたタイトルも市場にあるようです。