スーパーグレートウルトラギャラクシーメガラッキーだね
メーカー | Gamewright |
発売年 | 2021年 |
作者 | Phil Walker-Harding |
プレイ人数 | 1-6人用 |
対象年齢 | 8歳以上 |
ゲーム概要
連鎖するビンゴゲーム!
万人受けする軽〜中量級ゲームを作らせたら右に出るものはいないと定評のあるPhil Walker-Hardingの作った紙ペンゲーム『スーパーメガラッキーボックス』です。これまでの代表作として「ダンジョンレイダース」「クマ牧場」「スシゴー」などをデザインしているPhilは、自身でも「老若男女を問わず、誰でも一緒に楽しめるゲームをデザインしたいと思っている」と公言しています。本作は、古来からあるビンゴをコンボ性のある紙ペンゲームにアレンジしたものですが、確かに、誰でも短時間で楽しめる作品になっています。
説明不要のフリップ&ライト
おそらく、物心がつくまでにビンゴゲームを知らないで育つ環境はまれだと思いますので、このゲームの説明はほぼ不要でしょう。見たままのビンゴゲームです。フリップ&ライトとは「めくって書く」すなわち紙ペンゲームのことを指しています。
ゲームに使用するのは1〜9の数字が記載されたカード各2枚の計18枚の山札と3×3のビンゴカードです。ビンゴカードを各自3枚持ち、山札から1枚ずつカードをめくって出た数字を自分のビンゴカードの該当数字(あれば)1箇所にペンでマークしていきます。1列に並ぶ3つの数字をマークすることができたら、その横に書いてある報酬がもらえます。報酬には「追加でマークできる数字」「ラウンドごとにボーナス得点がもらえる★マーク」「捲られた数字を変更できる稲妻トークン」「個数比べでゲーム終了時にボーナス得点がもらえる三日月トークン」があります。うまく報酬を連鎖させることで、2列、3列と続けて完成させていくことが可能。9つ全ての数字をマークすることができたカードは完成カードとして記録しておきます。
9枚のカードが捲られたらラウンド終了。ラウンドの合間には3枚配られた新たなビンゴカードのうち1枚を新たなカードとして獲得できます。できるだけ、今手元にない数字のビンゴカードを手に入れましょう。
完成させたビンゴカードは得点となりますが、早く完成させた方が得点が高くなっています。三日月マークは最多が6点、最低はマイナス6点(2人プレイでは0点)になります。また、完成しなかったカードもマーク済みの数字は1つ1点です。
最終的に、総得点で勝敗を決します。全員が同時進行のため、待ち時間ゼロで楽しめるゲームです。
総評
Bronze
ビンゴゲームが万人受けすることは周知の事実であるので、このゲームは作者の目論見通りに老若男女に受け入れられる仕上がりになっていますね。あまりにビンゴゲームであることを、ナイスなネーミングセンスでボードゲームとしてまとめたのが偉いです。
ゲーム概要に記載した通り、ビンゴゲームであるので説明はほとんど不要でしょう。得点システムさえ理解できればすぐにでも始められ、1〜6人まですぐに待ち時間(ダウンタイム)ゼロで楽しめる間口の広さがウリです。初心者の方が手軽にコンボの快感を楽しんで、ボードゲームにハマるきっかけになるかもしれませんね。誰もが知っているビンゴゲームがデザイナーの一工夫とネーミングセンスでこんなポップなボードゲームになるという話です。
筆者としては、元々フリップ&ライトのゲームに大きな思い入れがないこともあり(ビンゴゲームだし)、本作は誘われれば遊ぶくらいの評価ですが、上記記載の通り、インスト込み短時間で楽しめるゲームで、ゲーム会のフィラー(ゲーム会の短時間の隙間を埋める作品)としても使えますね。
筆者にとってはむしろ、これを嗜んでいることによって「それってスーパーウルトラメガラッキーですよね!」とか「なんてスーパーウルトラグレートウェスタン素晴らしいんだ!」というボキャブラリーが増えることの方が重要です。