王様の気分は変わりやすい
メーカー | Ravensburger |
発売年 | 1981年 |
作者 | Michel Matschoss, Alex Randolph |
プレイ人数 | 2-6人用 |
対象年齢 | 4歳以上 |
ゲーム概要
おとぎの国のメモリーすごろく
故アレックスランドルフ作の有名なゲームのうちの1つ『ザーガランド』は1982年のゲーム大賞受賞作です。キッズが大好きな童話の世界で、お城の後継者を決める王様の要望に応えるゲーム。シンデレラやお菓子のお城など、絵本でお馴染みのお話が数多く登場します。
2つのダイスを使ったすごろく
手番ではダイスを2つ振り、自分の駒を移動していきます。駒はダイスの出目を足し算または引き算した値だけ進めることができます。駒の移動に少し考え所があるというわけです。
ボード上に点在する木の下にはお宝があります。木のマスにたどり着いたプレイヤーは、秘密裏に自分だけその内容を確認して宝のありかを覚えておくのです。
ゾロ目を振った場合には「魔法」が使えます。「魔法」を使うと3つのいずれかの効果を得ることができます。
お宝として登場するのは絵本でお馴染みの童話にまつわるアイテムです。木のコンポーネントは凝った作りとなっており、子供達はおとぎの国の世界観に引き込まれていきますね。
気をつけて王様の気分は変わりやすい
お城の王様には世継ぎがなく、王様の望むお宝を最初に3つ持ってきたプレイヤーを後継にすることになっています。お城には今王様が欲しがっているお宝のタイルが1枚表向けられています。プレイヤーの目的は、ボード上に点在する「木」の下に隠されたお宝のありかを城に報告することです。今王様の欲しがっているお宝の場所を見事当てることができればタイルを貰えます。これが3枚揃うと勝利です。ただし、他のプレイヤーの「魔法」によって王様の欲しいものはあっという間に変わってしまうことがあるので注意が必要です。
実はこの魔法の部分にこのゲームの難しさが潜んでいます。王様の欲しいものの場所を突き止めたキッズは一目散にお城へ向かってしまいますが、実はこれをすると他のプレイヤーにお宝の場所がわかってしまうのです。そこで、このゲームではそれを悟られないようなプレイを推奨しています。対象年齢の4歳の子供には少し難しい仕組みだと思います。
こうして、最初に3つのタイルを手に入れたプレイヤーが勝利します。
総評
Bronze
世界観が素晴らしいメモリーすごろくゲームです。小さな子供たちの目にはこのテーマはとても魅力的に映るようです。ただ、筆者は対象年齢の4歳児がこのゲームを本当に楽しむには少しルールが難しいと思います。小さい子供と遊ぶ場合には、大人たちが手加減をして単純なメモリーすごろくとして遊ぶと良いでしょう。
プレイ感としては流石に古さも感じます。ダイス目で広いボード上を行ったり来たりするのは大人にとっては退屈な場面もあります。現代ではもう少し楽しさを凝縮したゲームも発売されているような気がします。しかし、箱絵も含めてこの時代でしかなし得なかった唯一無二感はあります。
6人まで遊ぶことができるように駒が付属していますが、あまり人数が多いと中々手番が回って来なくてダレそうです。3〜4人程度が良いのではないでしょうか。