お前の眼は憎しみに満ちているな、良いことだ。
メーカー | Asmodee |
発売年 | 1989年 |
作者 | Wolfgang Riedesser |
プレイ人数 | 2-6人用 |
対象年齢 | 12歳以上 |
ゲーム概要
古代ローマの戦車レース
古代ローマの戦車レースをテーマにした『アベカエサル』は、レースのボードゲームとしては最も有名と言っても過言ではありません。かなり古いゲームのため、絶版状態と流通を繰り返しています。
プレイヤーは古代ローマの戦車レースに出走し、皇帝シーザー・カエサルの前でデッドヒートを繰り広げます。ゲームの目的はいたってシンプル。それは「一番にゴールすること」です。ボードに描かれたトラックを最も速く3週したプレイヤーが勝利します。
シンプルルール、ゆえにアツいレース
自分の戦車をどのように進めるのかといえば、1~6までの数字の書かれたカードを使用します。各プレイヤーは自分専用の山札を持ち、その中から3枚を手札とします。手番ではその中から1枚をプレイしてその数だけ自分の駒を進めます。ただし、最大の数である「6」だけは、自分がトップの時は使用できません。
コースは現実のトラックと同じように、内側を走れば、距離が短くなるように作られています。また、カードの枚数には限りがあるので、あまり外側を走ってばかりいると、ゴールすら危うくなります。ボード上には幾つか、狭くなっている部分があり、混戦となると外側を走らざるを得なくなったり、パスするはめになったりします。手札は出せるなら出さなくてはいけないというルールがあるので、相手の進路を妨害するような巧みな戦車さばきが勝敗を決します。
最後に、このゲームの華は各プレイヤーに戦車駒の他に配られるローマコインです。プレイヤーはコースを3週するまでの間に(つまり1週目か2週目に)シーザーの前でコインを指で弾いて敬礼しなくてはなりません。これを忘れると、処刑されて失格という、アナログゲームでしか味わえないロマン溢れるゲームです!!
プレイ記
ヒロシ(黒)、カジ(青)、JJ(緑)と4人プレイ(COQは赤)。通常、数ゲームを行って、ポイント制で勝敗を決するが、1レースのみでの決着ルール。
一斉にスタート!!横のピットロードみたいなところが拝謁のマス。最初の手番はヒロシから。
5でやらせていただきますッ!!
ヒロシ、ロケットスタート。次いでカジ、JJもスタートするが、自分の手札はなんともショボく、前にでることができない。すると、カジがまだ序盤だというのに巧みにブロックを効かせ、自分は大外を回らざるを得ない。序盤から嫌だなぁと思っていたら、今度はJJが進路を完全にブロック!!
エグいなー
仕方なく、一回休み。このゲーム、2位以下のプレイヤーは6を使えるので、ある程度逆転ができるようになっているのですが、いかんせん、最大6マスしか進めないので、何度もパスさせられたら致命的。と、思っている矢先に、今度はループカーブでヒロシ&JJのいやらしいダブルブロックでまたもパスを余儀なくされる。下々の戦車がもみ合っているうちにカジはどんどん先へ。早速、カジがシーザーへの謁見を済ませる。
アベカエサル!
何度も言うように、後続の戦車は6を使えるので、6の末脚を貯めて、一気に爆発させる戦略が重要。しかし、この戦略もむなしく、1周目の謁見はJJに邪魔されてあきらめる事になった。続いて2周目に突入するも、またも1週目と同じ場所でJJにブロックをされて1回休み。フラストレーションが貯まる。なんとか2週目にシーザーへの謁見路へ駒を進めるも、
アベカエサル!! スカッ コロコロ… 失敗。
しかし、その後もJJのエグ過ぎるブロックの前に、COQは1度も2位以上になることなく、トラックの露と消えた。1着カジ、2着ヒロシ、3着JJ、そして10馬身差で自分。
やっぱり敬礼に失敗した人はビリですね。
プレイ時間40分
総評
Bronze
単純なルールゆえに凄くアツいレースが展開されます。このゲームは、混戦になればなるほど面白いと思うので、やはり4人以上、出来れば最大人数の6人で遊びたいゲームです。エグイ奴がいると、中々前にでることが出来なくなりますが、それこそがこのゲームの華で大いに盛り上がります。
このゲームにはローマコインで皇帝に謁見するというアクションも含まれており、古代ローマの絶妙の雰囲気も相まって、アナログでこれを遊ぶことの意義があります。版によって異なるコースが採用されている場合がありますが、BGGにアップロードされているので駒とカードを流用して遊んでみるのも一興です。
最早古典に分類されるレースゲームですが、盛り上がりという点では現代のレースゲームに引けを取りません。
購入先情報
現在は絶版です。